これだけ知っていればOK!
10分でわかる歌舞伎の解説をいたします。
歌舞伎とは
日本を代表する伝統芸能の1つで、1964年に重要無形文化財にしていされた演劇です。
歌舞伎の語源:
「傾(かぶ)く」「かぶき者」からきています。
流行の最先端をいく奇抜なファッションや世間の常識はお構いなしなのが「かぶき者」。
その扮装で見せたのが「かぶき踊り」で歌舞伎のルーツといわれています。
歌舞伎の歴史:
■始まりは京都
始まりは17世紀の始め(戦国時代)京都で、
出雲阿国(いずものおくに)という女性が始めました。
その後、幕府の統制や時代・流行りなどで下記のように変化しました。
① 阿国歌舞伎(おくにかぶき)/女性
↓
② 女歌舞伎(おんなかぶき)/女性
↓
③ 若衆歌舞伎(わかしゅうかぶき)/元服前の美少年
↓
④ 野郎歌舞伎(やろうかぶき)/男性
●俳優は男性のみ
現在の歌舞伎の形、男性が女役も演じ役者は男性だけで、
舞踏中心から演劇が中心になったのは④の野郎歌舞伎からです。
そして江戸時代後期に全盛期を迎えました。
現代歌舞伎は男性の世界で宝塚歌劇団とは反対になりますね。
●俳優名と屋号
歌舞伎俳優には市川團十郎には「成田屋」、
尾上菊五郎には「音羽屋」などとう屋号が100以上あります。
屋号は一門の総称ともいえ、舞台での声掛けも「成田屋!」などと
屋号で掛けられています。
●覚えておきたい役者さんと屋号
歴史のある伝統芸能なので昔は格やランク的なものがあったようです。
でも、現在ではそれも薄れ年齢・キャリア・人気の影響が強くなっているようです。
ただ、江戸歌舞伎の宗家と称されている市川團十郎率いる『成田屋』は、
一目置かれていて別格的存在とも言えます。
市川海老蔵・市川團十郎【成田屋(なりたや)】
成田屋の市川團十郎は江戸歌舞伎の元祖的存在なので歌舞伎界でも別格的存在です。
尾上菊之助・尾上松也/音羽屋(おとわや)
松本幸四郎・市川染五郞/高麗屋(こうらいや)
中村橋之助/成駒屋(なりこまや)
中村壱太郎/成駒家(なりこまや)
中村勘太郎・七之助/中村屋(なかむらや)
中村隼人・中村獅童/萬屋(よろずや)
片岡愛之助/松嶋屋(まつしまや)
市川猿之助・香川照之(九代目市川中車)/澤瀉屋(おもだかや)
この他にもたくさんの魅力的な歌舞伎俳優さんはいらっしゃいますが、
多すぎると覚えられないのでテレビドラマなどにも出演があり
馴染みのある俳優さんをあげてみました。
歌舞伎俳優さんたちの役者名の姓
嵐・市川・市村・岩井・大谷・尾上・片岡・上村・
河原崎・坂田・澤村・實川・中村・坂東・藤間・松本・山崎
●歌舞伎を鑑賞できる場所
歌舞伎座(東京)
新橋演舞場(東京)
大阪松竹座(大阪)
京都四条南座(京都)
この他にイベント公演や巡業があるため
全国の市民会館やフェスティバルホールでも公演は行われます。
●歌舞伎鑑賞の価格
歌舞伎座で4,000~20,000円くらいです。
※一幕見席という1時間前後の上演時間で好きな演目だけをみる席が
1,000~2,000円で用意されています。お試しとしてはおすすめです。
(歌舞伎座)
●歌舞伎の人気演目
歌舞伎の演目は400以上あるといわれています。
大きく分けると3種類になります。
1.時代物/室町時代、鎌倉時代が舞台となった物語。
2.世話物/江戸時代が舞台。
3.所作物/踊りや能・狂言を題材にしたもの。
・人気時代物
「義経千本桜」
「勧進帳」(かんじんちょう)
・人気世話物
「助六」
「弁天小僧」
・人気所作物
「身代座禅」
「連獅子」(れんじし)
これで歌舞伎の歴史・歌舞伎役者・鑑賞場所・料金・出し物と
簡単に説明しましたが、これで基礎知識としてはOKです。
興味をもったら色々覚えていきましょう。